今回は画像の通り, 空集合から任意の集合への関数についてです.
振り返り
関数や空集合については以前のエントリで解説しています.
簡単にこちらでも書いておきましょう.
[定義:関数]
集合 の順序対
が次を満たすとき,
は
から
への関数と呼びます.
の元はすべて
の形であり, かつ
,
を満たす
かつ
ならば,
の任意の元
について,
となるような
の元
が存在する
そしてこのとき, と書き表します.
[定義:空集合]
空集合とは, 任意の集合の部分集合である集合を言う.
φ上の関数
では早速 上の関数, つまり上記で言うところの
の場合を考えてみます.
まず なる
はありませんから, 関数の定義1における「
という形」は存在しません.
従って なる関数が存在するならば
でなければなりません.
逆に ならば, 任意の集合
を取っても関数の定義1~3を満たすのは明らかです.
空集合でのエントリで使用した論法により, 「矛盾からは任意の命題が導かれる」ので, という形が無くともそこから
は導かれますし, また
もまた矛盾命題ですからそこから が導かれるのも明らかです.
同様に3つ目も導かれます.
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逆に ならば,
の元は存在しないので矛盾命題より関数の定義1がまず満たされます.
2, 3 についてもそれぞれ
が矛盾命題であること, そして
なる
が存在しない
ことより, それぞれ
となるような
従って, なる関数はただ一つ存在して
ということになります.
〆
多くの方が, 上の関数は存在しないと勘違いされているそうです.
そもそもイメージのしようがありませんので仕方ないかもしれません.