もう一人のY君

iPhoneアプリのレビューやアップデートレビューなどを書いています. たまに数学の記事も書きます.

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【iPhone 6】23日間のベンチマークスコア計測まとめ

180206_00

 年明けからの騒動をきっかけにあれから更に計測しました.

 

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アップデートその他によってベンチマークにどう影響が出るのか

blog.thetheorier.com

 残念ながら肝心の iOS11.2.2前後を含めそれ以前のデータがほぼ無いに等しいため iOS11.2.2前後でどうなったのかを見極める指標とはなりません.

 

 十分なデータ数を踏まえた日数は先月13日から今月4日までの23日間となります.

 データ数は1007となっています, これだけ調べれば十分でしょう.

 

 なお前回書きませんでしたが使用しているデバイスは発売翌月に購入したiPhone6です, 従って執筆時点でおよそ3年半使用していることになります.

 電池交換や修理は一度も行っていません.

 iOSのアップデートは当日朝には必ず済ませています.

 

 

 

結果

 結果は上のようになりました.

 前回から変わらず, 同じ時間帯でもかなりの振れ幅が確認できます.

 

 

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 一部を切り取って見ると, 大まかに

 

  • 日付が変わってから早朝にかけて減少傾向
  • 早朝までを底にスコアが復帰, 昼~夕方に一度ピークを迎える
  • 前後のデータ(およそ15~30分)は一様とは限らない

 

と推測されます.

 

 

箱ひげ

 上から順にシングルコア, マルチコアを日ごとに箱ひげ図でプロットしたものです.

 

 

 因みに13日は今年2度目の寒波が(少なくとも濃尾平野周辺が)ピークを過ぎた辺りです.

 続いて24日辺りから3度目の寒波がやってきました.

 因みに1月24日はiOS11.2.5がリリースした日でもあります.

 

 これらを踏まえてシングルコアの箱ひげを見ると寒波をきっかけに箱自体がある程度下がっているように見えます.

 また「ひげ」は下が長くなる傾向にあるようです, 最初のグラフでも分かる通り突然落ち込む減少が頻繁に確認出来ますからその影響と考えられます.

 

 オリジナルのデータを見ても, 少なくともiOS11.2.5へのアップデートによる慢性的なスコアの低下は確認できません.

 

 ただマルチコアに関しては箱ひげ図による露骨な変化は確認できますが寒波やiOSアップデートによる影響だけでは説明できないものも存在します.

 オリジナルを見ても分かる通り, その振れ幅はシングルコアの比ではなく, おおよそ1.5~2倍の違いがあります.

 

 

シングルコアとマルチコアの関係

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 これまで1000を超える計測して確認できたのは

 

「シングルコアのスコアがマルチコアを超えることはない」

 

と思っていたのですが, 今回一度だけそれを覆す結果が出ました.

 

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 具体的なスコアはシングルが1380, マルチが1240です.

 シングルコア値が比較的高め(標準は1463)というのもありますが, たまたまでしょうかね…

 

 

平均・中央値・分散と気温との関係

 最後に日ごとのシングルコアの平均および中央値と, 岐阜県岐阜市の平均気温と体感温度の関係を見てみます.

 なお前者と後者では値が大きく異なるため, 前者を3乗して10の9乗で割ることで変化を分かりやすくしています.

 

 グラフと見ると平均気温とシングルコアの中央値, そして体感温度とシングルコアの平均値にある程度の相関が見られます.

 

 デバイスの使用状況や劣化度合いなど他の要因もあるでしょうがいずれにしろベンチマークスコアと気温にはある程度の関連があると考えられます.

 

 また平均値・中央値共に, iOS11.2.5へのアップデートによる劣化は今回の調査では確認できません.

 

 分散については他の指標と関係はなさそうです.

 

 

 マルチコアの不安定さはiPhone6がiOS11に追いついてない影響も考えられるので仕方ないかもしれません.

 それを前提としても, アップデートによる影響は今回の結果からは見られず, むしろ(外)気温による変化の方が顕著であることが分かりました.

 これだけでは因果関係は示されていませんが, そもそも低気温が与える影響はバッテリーだけでなく各種部品も同様です.

 精度の高い, 高価な部品はその影響は相対的に少ないですが, それでもゼロではありません.

 

iPhone、iPad、iPod touch を許容可能な動作温度に保つ

iPhone、iPad、iPod touch (第 4 世代以降) の動作温度と温度管理についてご説明します。

 因みに公式では通常使用では0℃~35℃, 中長期保管の場合は-20℃~45℃の範囲を推奨しています.

 範囲内でもギリギリであれば少なからず影響を及ぼす可能性はあるでしょう, まして今季は東京ですら-4℃などを記録しました, バッテリーや動作に何らかの影響があってもおかしくなかったわけです.

 

 また気温の推移からも分かる通り, 測定気温は0℃を超えていても, 体感温度としては氷点下になる日が頻繁にあります.

 体感温度の程度がどこまで影響するかは分かりませんが氷点下でなくとも不都合が起こるのは風や湿度も影響している可能性も否定できません.

 

 

追記

 平均・中央値・気温のグラフに分散も追加しました.

 

iPhone のバッテリーとパフォーマンス

iPhone のパフォーマンスとバッテリーとの関連性についてご説明します。

 今月6日にAppleがバッテリーやパフォーマンス, iOS11.3で搭載されるであろうバッテリー等のパフォーマンス管理機能についてのプレ記事を公開しています.

 後者はともかくとして前者については何かあったときの誤解勘違い思い込みを防ぐために必読です.

 

 なぜ突然シャットダウンするのか, 再起動するのか, パフォーマンスが下がるのか, 充電してるのに残量が減っていくのか…等々の理由が説明されています.