定期的にやってくるiOSのアップデートの通知ですが, アップデートするべきかどうか迷う方が多いものですよね.
せっかくなのでアップデートすることによるメリットとデメリットをまとめてみましょう.
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当然ですが, アップデートのバージョンによって内容は違います, 以下に挙げることがそのバージョンで必ず当てはまるわけではないことに注意です.
アップデートすることによるメリット
まずはメリットからです.
新しい機能が使える
アップデートするバージョンによっては, それまでになかった機能が使えるようになります.
ユーザーによっては「別にそんな機能使わないなぁ」と思う方もいるわけですが, それは個々人の主観ですのでまた別問題です, ご了承ください.
因みに「新しい機能」には, アップデートして使えるソフトウェアアップデートで済むものと, 対応する機種でしか使えない, ハードウェアで制約されたものがあります.
例えば先日iOS10.1で追加されたApple Payは主に
- Suicaのように「かざして支払う」機能
- App Storeなど, ネットでの支払い機能
の2種に大別され, 前者はiPhone 7, 7 Plusのみに限られた機能ですが, 後者はiOS10.1対応であればどの機種でも可能です.
バグ修正
それまでのバージョンで発覚していたものであれ, それが修正されるメリットは言うまでもありません.
常に最新にしておくことで既知のバグを減らし, 快適に使うことができます.
例外としてシャッターバグのような「好ましいバグ」もまれにあり, それが「修正されてしまう」のはある意味ではデメリットですけどね.
セキュリティ脆弱性への対応
良くも悪くも「スマホがあればPCなんて要らないじゃん」とからかわれるように, スマートフォンの持つパフォーマンスは組み合わせによってはパソコンを凌駕します.
しかしそれは「ネットセキュリティに対する脆弱性」にも言えることです.
よく「iPhoneはAppleがネット対策してくれるから何もしなくて大丈夫」と言いますが, 残念ながらAppleだって完璧ではありません.
またそう言いつつも, アップデートが来ると「バグが多いからやめた方が良い」ならまだ分かりますが「使い辛いからやめた方が良い」「デザインが気に入らないからやめた方が良い」なんて声もちょくちょくあります.
iOS 10.1 のセキュリティコンテンツについてiOS 10.1 のセキュリティコンテンツについて説明します。
確かにアップデート自身が新たなバグを生む可能性はあるわけですが, 同時にネットセキュリティへの強化を行っているわけです.
先のiOS10.1のセキュリティコンテンツのひとつである「悪意を持って作成された JPEG ファイルを表示すると、任意のコードが実行される可能性がある。」という脆弱性, 一見危険に見えるようですが(実際危険ですが), この手法は色んな手法あるようで先日もトロイの木馬を潜り込ませた亜種が発見された…なんてこともありました.
こういった行為は何もiPhoneに限らず他のスマートフォン, 寧ろPCでは古くからあるようです.
一部の方はこの件があたかも初めて発覚したかのような表現をしていますが, 実際は以前のセキュリティコンテンツを見れば分かる通り, 今回が初ではありません.
これに限らずネットに関わる脆弱性は基本的にいたちごっこで, 今最新のバージョンにしたからもういいや…は通用しません.
頻繁にアップデートが行われるのもそういった事情がある場合があります.
「そんなに脆弱性があったのならヤバいんじゃ?」と思うでしょうしそういう部分がある可能性も否定しませんが, ネットを使う機器である限り基本的に脆弱性はゼロにはならないと思った方が良いでしょう
デザインなりなんなりでアップデートしない選択は自由ですが, 同時にハードウェア・ソフトウェアだけでなく, ネット上の脆弱性を放置することを自覚しなければなりません.
基本的にアップデートしないことによるこれらの影響はかなり低いでしょうが, 万が一, 個人情報漏えいやデータの損失などが起きた時に困るのは自分自身です.
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アップデートすることによるデメリット
新たなバグを生みかねない
100%とは言えませんが, アップデートによってこれまで無かったバグが発覚することは往々にしてあり得ます.
ひとつのアプリケーションでもそうであるように, OSとなれば新しいものを作る上で検証したり調整しなければならない項目が多いですから, 矛盾なく済ますことはとても難しいことです.
結果アップデートにも関わらずトラブルを招く可能性はどうしてもゼロにはなりません.
新たな脆弱性
バグと同時にセキュリティに関する脆弱性もほぼ同じことが言えます.
しかもこちらは常にやってくる新たな脅威に対応しなければならないためその重要性は高いものとなります.
アプリが起動しない、バッテリーの減りが早いなどのトラブル
アップデートによって起こるトラブルはアプリケーションにも及びかねません.
とくにメジャーアップデートではそれによって起動すらしなくなってしまうアプリが頻繁にあります.
とはいえこれに関してはその原因が
- 新iOSのバグによるもの
- アプリ自体が新iOSに対応していない
の少なくとも2通りが考えられますから, アップデートして使えなくなると不都合なアプリを常用している場合は, この2通りのいずれかが解決するまでは代用アプリを使ったりアップデートを控えるのも一つの選択でしょう.
アプリ以外にも「バッテリーの減りが早い」「動作が思い」といった声が多くなりますね.
これらについてはいくつかの原因が挙げられると思いますが一番の可能性は「spotlightの再インデックス」です.
アップデートを行った直後から, デバイスの中でspotlight検索用ファイルの再構成が行われ, これがおよそ2~3日の間バックグラウンドで行われています.
当然その間は普段よりもバッテリーの消費が増え, 動作も重くなります, 程度についてはハッキリ分かるものではありませんけどね.
当然iOSのバグによるものの可能性もありますし, たまたまバッテリーの劣化が重なった可能性もあります.
「バッテリーの減りが早い」「動作が重い」だけでは何とも判断しかねます, 心配ならクリーンインストールしてみたりAppleに診てもらうのも良いでしょう.
ましてアップデート直後はその現象がどういった要因で起こったのか, 簡単に判別は付きません.
諸々のことを踏まえて, 特にメジャーアップデートについては「次のアップデート」まで様子見するのもアリです.
いずれにしろ今回のiOS10については比較的「静か」な方だと思いますけどね.
アップデートそのもののトラブル
アップデートが進まない, 途中でフリーズした…なんてこともよく聞きますね.
これについては例えば
- PC:空きメモリが少ない状態で行っている(余計なアプリケーションをたくさん開いた状態で行っている)
- PC:lightningケーブル側の問題(接続が悪い, 途中で触れてしまった・抜いてしまった)
- 共通:処理中なのをフリーズと勘違いして中断してしまった
- 共通:サーバートラブル, その他のバグによるもの
- Wi-Fi:回線が混雑しているor不安定
などが考えられます.
特にWi-Fiは便利ですが, ことアップデートとなると下記に挙げられるようなPCからのアップデートと比較して以下のようなデメリットがありますので注意が必要です.
- データの全てをバックアップできるわけではない
- 通信の混雑に弱い
デザイン・操作性が変わる
特にメジャーアップデートではこれまで慣れてきたデザインや操作がガラっと変わります.
新しいデザインや操作に中々慣れない, そもそも好みでない…という方が現れるのは避けられない問題です.
今回のiOS10はもちろんのこと, 特にiOS7ではデザインが大幅に変わり, 賛否両論でしたね.
既存の立場と新作を買う立場
「既に持っていてアップデートする」立場と「新しく買う」立場ではその新しいiOSに関する印象は異なるでしょう.
アップデートする立場とすれば「できれば自分のデバイスで問題が無いようにしてほしい」というのが誰しもが同意する意見でしょう.
しかし前世代機種ばかりに目を向ければ新機種を作る意味は薄れ, 新作を買うメリットも薄れてしまいます.
もしあなたが新作を買って, その搭載iOSが旧機種のためばかりに配慮されたものだったらどう思うでしょう?何だかがっかりですよね?
〆
基本的にアップデートが良かったかどうかというのはある程度の期間を置かないと分からないものです.
アップデート直後から大丈夫かどうか知りたい気持ちも分かるますが, 不安であれば尚更様子見が最善かもしれません.
いくらアップデートを推奨するとしても, 直ぐアップデートしなければダメというわけではありませんから.