もう一人のY君

iPhoneアプリのレビューやアップデートレビューなどを書いています. たまに数学の記事も書きます.

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【スマホ】バッテリーが劣化するとバッテリー残量はどう変化するか

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 スマホのバッテリーが劣化する要因は様々です.

 長期間経ったことによる経年劣化はもちろん, 発熱による劣化などもあります.

 

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寿命が減った時の%表示

 例えばあるiPhoneの, 仕様であるバッテリー容量を { \displaystyle 2000\text{mAh} } と仮定します.

 これは充電して満杯にできる最大量のことであり, いわゆる「劣化」とは簡単に言えばこの最大量が減っていくことを意味します.

 

 因みにApple Care+ではバッテリー容量が仕様の { \displaystyle 80\% } を切ると交換の対象となりますね.

 今回の仮定なら { \displaystyle 1600\text{mAh} } を意味します.

 

 

見かけの充電量

 さて, もし最大量 { \displaystyle 2000\text{mAh} } のiPhoneが劣化して同じく { \displaystyle 1000\text{mAh} } になってしまったと仮定します.

 なお, 定格電圧は { \displaystyle 5\text{V} } 固定とします.

 

 つまり購入時の電力は { \displaystyle 2000\times\frac{5}{1000}=10 (\text{Wh}) }ですが, 劣化後はどんなに充電しても { \displaystyle 1000\times\frac{5}{1000}=5 (\text{Wh}) } までしか貯まりません.

 

 従って, 購入時点では { \displaystyle 2000\text{mAh} }{ \displaystyle 100\% } を意味していましたが, 劣化後の { \displaystyle 100\% }{ \displaystyle 1000\text{mAh} } ということになります.

 

 他の数字で例えれば, バッテリー残量 { \displaystyle 50\% } の意味は, 購入時点では

 

{ \displaystyle 2000\times\frac{50}{100}\times\frac{5}{1000} = 5 (\text{Wh}) }

 

ですが, 劣化後は

 

{ \displaystyle 1000\times\frac{50}{100}\times\frac{5}{1000}=2.5 (\text{Wh}) }

 

となります.

 

 

 スマホを利用することで消費するバッテリーの量は劣化云々に関係ありませんから,例えばバッテリー容量 { \displaystyle 50\% } から{ \displaystyle 1 }時間経過して { \displaystyle 0.2\text{Wh} } のペースで消費したとすると, バッテリーの変化は

 

  • 劣化前:{ \displaystyle (5-0.2)\times\frac{10}{100} = 48(\%) }
  • 劣化後:{ \displaystyle (2.5-0.2)\times\frac{5}{100} = 46(\%) }

 

ということで, 同じ操作をしてもバッテリーの消費のスピードが劣化後は早くなります.

 

 

 同様に, 「充電して { \displaystyle 100\% } になった」という結果も, 現在のバッテリー最大量によってその意味は明確に異なるわけです.

 

 

 当然これらの数字は現実に即したものではなく, 多少の誤差があります.

 とは言えバッテリーの劣化による残量急落の簡単な理由は以上となります.

 

バッテリー残量急落の原因がこれであるならば, これはもうバッテリーの交換, 或いは買い替えしか解決する手段はありません.

 

 バッテリーの最大値は増やすことはできませんし, 使えば使うほど経年劣化などによって必ず減っていきます.

 結果我々ができることは, バッテリー交換を除けばその劣化を少しでも遅らせる使い方をすることに限られます.

 

 これはバッテリー残量急落の要因の一つでしかありません.

 お持ちのスマホが具体的にどんな理由でバッテリーの減りが早いかは具体的に調べなければわかりません.