数学において関数はなくてはならない存在ですね.
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関数のおさらい
そもそも関数とは何だったでしょうか?
先日紹介した通りですが, 改めて書き直しましょう.
[定義:関数]
集合 について, が から への関数であるとは, 以下の条件を満たすことを言います.
- の任意の元は順序対 である, 但しここで である
- の任意の元 に対して, となるような の元 が存在する
このとき, と表します.
また 2, 3より となるような はただ一つなので, この のことを と書き表します, つまり
が成り立ちます.
わざわざ順序対を使う必要がないのはこのためですね.
数式だけでは意味が無い?
関数の定義の通り, 数式 だけでは関数とは言えません.
妥協して値域に相当する は良いとしても, 定義域に相当する (またはその部分集合)の指定が無ければ関数ではありません.
強いて言うなら数式 に対して関数は とするべきでしょう( でも十分ですが).
例えば を関数のつもりで振る舞っても, 自分は のつもりが, 定義域に触れなければ相手は と思うかもしれません.
もしかしたら数列 のつもりかもしれません.
相手によって解釈が変わってしまうような表記は数学ではマナー違反です.
も同様ですね.
或いは例えば我々は多項式の不定元に当たり前に値を代入しますが, それはそれが「その多項式が定める多項式関数である」と暗黙の内に認めているからです.
多項式関数とは例えば一次関数や二次関数なとがその一例です, 従ってこの立場でもはやり何らかの形で定義域を明確にする必要があります.
〆
普段なら露骨に拘ることはないでしょうが, いざという時にこの違いは重要になってきます.